長崎特別展が開幕

当館の「長崎特別展」は12月3日、長崎県長崎市の国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館で開幕しました。入場無料、時間は8:30〜17:30。

19日までの会期中、福島で何が起こり、未曽有の複合災害とどう向き合い、復興への歩みを続けてきたかを発信し、震災と原子力災害の風化防止につなげます。また、長崎県の皆さまからいただいた復興支援に対する感謝を伝えます。

特別展では、地震で倒壊した家屋、津波で流された電車、爆発後の福島第一原発、家畜の安楽死、防護服での不明者捜索等の写真パネル、その他伝承館の解説パネルなど計79点を展示。ホールボディカウンター、避難所の簡易更衣室等の実物資料26点を並べています。

【写真説明:展示会場に並ぶ写真パネル】

会期中の3日間(4日、12日、18日)は伝承館職員が福島県外で初めて語り部講話を実施し、長崎の語り部の方々との意見交換を行っています。

初日に開会式が現地で行われ、長崎市出身で長崎大教授の高村昇伝承館長があいさつしました。「長崎に生まれ育ったものとして、また2011年の東京電力福島第一原発事故の直後から現在に至るまで、被ばく医療の専門家として福島の復興に携わってきたものとして、私が館長を務める伝承館の特別展示が、ここ長崎で行われることは大変感慨深いものであります。今回の展示をきっかけとして、被爆地長崎の皆さんに震災、福島第一原発事故の影響が及ぶ福島のことを自分事として考えていただければと思います」と願いを込めました。

田上富久長崎市長、高比良則安国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館館長にあいさついただきました。

祈念館関係者による古関裕而さん(福島市出身)作曲の「長崎の鐘」演奏の後、高村館長が展示物の解説を行いました。

【写真㊤:田上市長に実物展示について説明する高村館長(左)】

【写真㊦:展示スペースを案内する高村館長】