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最先端のロボット開発・実証の地
福島ロボットテストフィールドを始め、「浜通りロボット実証区域」では、 災害対応や物流・インフラ点検等の分野で活用が期待されるロボットやドローンの研究開発・実証試験を積極的に呼び込んでいます。
福島ロボットテストフィールド 世界に類を見ない一大開発実証拠点
陸・海・空の使用環境を再現
南相馬市復興工業団地内の東西約1,000m、 南北約500mの「無人航空機エリア」、「インフラ点検・災害対応エリア」、「水中・水上ロ ボットエリア」、「開発基盤エリア」と、浪江町 棚塩産業団地内に長距離飛行試験のための 滑走路を設けています。
どなたでも使用できる施設になっていますので、お気軽にお問合せください。
国内最大の飛行空域を備える 無人航空機エリア
無人航空機向けとしては国内最大となる飛行空域、滑走路、緩衝ネット付飛行場において、基本的な飛行から衝突回避、不時着、落下、長距離飛行など多様な試験ができる環境を提供し、無人航空機の実用化を推進します。➔無人航空機エリア

あらゆる災害環境、老朽化を再現 インフラ点検・災害対応エリア
ロボットによるインフラ点検と災害対応の実証試験のために整備される国内唯一の試験場です。トンネル、橋梁、プラント、市街地、道路等の構造物の中で、想定されるほぼ全ての災害環境、老朽化状況を再現できます。➔インフラ点検・災害対応エリア

ダム、河川、水没市街地、港湾等を再現 水中・水上ロボットエリア
ロボットによる水中のインフラ点検と災害対応の実証試験のために整備される国内唯一の試験場です。ダム、河川、水没市街地、港湾等の水中で発生する状況を再現できます。➔水中・水上ロボットエリア

開発基盤エリア
福島ロボットテストフィールドの中核となる研究棟の「研究室」には、全国から16の大学や企業等が入居しています(2020年3月現在)。
また、研究棟内に併設する県立の施設、福島県ハイテクプラザ南相馬技術支援センターは、技術相談・設備使用(加工機器、分析機器等)・試験 分析など、企業に寄り添った支援を行っています。➔開発基盤エリア

浪江滑走路

浪江町棚塩産業団地内に長距離飛行試験のための滑走路(400m)を設けています。
南相馬滑走路(500m)が南北方向であるのに対し、約13km離れた浪江滑走路は東西方向となり、離陸後すぐに海上に出られる特徴があります。➔福島ロボットテストフィールド浪江滑走路
取組事例紹介
株式会社SkyDrive 代表取締役 福澤 知浩さん
“2019年度から、福島ロボットテストフィールドで有人飛行ができるエアモビリティ、いわゆる“空 飛ぶクルマ”の開発を行っています。
2020年度は飛行実験の回数を増やし、航続距離の延長、安全 性の確保など、より良いものに改良していきたいと考えています。
福島ロボットテストフィールドには、日本でいちばん実証試験がしやすい恵まれた環境があり、国 内のエアモビリティ、ドローンの会社が多く集まり意見交換も盛んです。この施設をフルに活用して 開発を促進していきたいです。”



ハイブリッドドローンの研究開発
株式会社ロボデックス
福島ロボットテストフィールドの研究室入居者である㈱ロボデックスは、浪江町の福島水素エネルギー研究フィールドで製造した再生可能エネルギー由来の水素を利用して実験を重ねるなど、長時間飛行可能なドローンの研究開発を行っています。


福島ロボットテストフィールド関連データ

ロボット産業の集積
東日本大震災以前はなかったロボット事業者が、49事業者の新規進出、地元14事業者の新規参入により、浜通り地域等にロボット事業者の集積が着実に進んでいます。
(2020年2月現在)

取組事例紹介





地元のサポート体制
㈱ゆめサポート南相馬は、地元の産業支援機関とし て福島ロボットテストフィールド内にスタッフを常駐 させ、入居及び利用企業と地元企業とのマッチング など、新しいビジネスに繋がる支援を行っています。

地元企業の取組
(株)東日本計算センター(本社 いわき市)は、気象観測に向けた 高高度3次元隊列飛行システムの開発を行って います。今後は風況調査、広域空撮・点検、防災分野などへの展開を予定しています。

進出企業×地元企業
固定翼型ドローンを共同開発
㈱スペースエンターテインメントラボラトリー(SELAB、本社 東京都)
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㈲協栄精機(本社 南相馬市)
福島イノベーション・コースト構想に関 する事業の実用化に向けた補助金を きっかけに、南相馬市に進出してきた航空技術をコアとするテクノロジーカンパ ニー「スペースエンターテインメントラ ボラトリー」。
代表取締役でCEOの金田さんは、南相馬市でドロー ンの開発を進めるため、連携できる地元企業を探していたところ、 紹介されたのが設計から加工、納品まで、“一品もの”の設備を製作する協栄精機の代表取締役、佐藤さんでした。

対談 「地元のネットワークを生かし製品開発」
(敬称略)
(金田) 手づくりの試作機で性能は確認できたものの、社員はものづ くりの経験がなく、品質向上という課題を抱えていた時に、コーディ ネーターの方から紹介していただいたのが佐藤社長でした。
(佐藤) そうですね。「固定翼型ドローンの機体を作れるカーボン屋 さんを探している」「ハブとしての役割を担ってほしい」という話で、 ゴルフのカーボンシャフトを作っている会社に話を持ち掛けて共同 開発が始まりました。
(金田) 南相馬市に進出して右も左も分からない状況で、佐藤さんには親身になってあらゆることを教えていただき感謝しております。
(佐藤) 金田さんの人柄に惚れ込んだのが大きいですね。わが社は、設計、制御も含めてネット ワークに長けているので、機体だけでなくお手伝 いできる部分はもっとあると思います。例えば、モーターや制御など、地元企業には役立てる技 術力が十分あると思います。今後の課題はコスト だと思いますが。
製作者が実験に立ち会える好環境
(金田) 南相馬市に来て、東京に比べて格段に実験がしやすく感動 しました。製作者が実験に立ち会えるのが大きなメリットですね。この環境を生かし地域に根付いた企業に成長できるよう、これから実績を積み重ねていきたいです。
