イノベ地域の

社会実装・実証事例
の現在

福島県浜通り地域等15市町村からなるイノベ地域では、企業や研究機関による技術開発・実証が進み、
社会実装や事業化、地域への定着に向けた取り組みが広がっています。
本ページでは、Hama Tech Channelで紹介した事業者の「その後」にフォーカスし、
事業の進展や新たな挑戦など、それぞれの現在地をご紹介します。
福島イノベ構想 重点分野についてはこちら

国内外の英知を結集した技術開発へ

廃炉分野

廃炉は30〜40年かかると言われる先の長い取り組み。遠隔技術等を開発して、高線量な環境下での作業の実現を目指します。
  • 大熊ダイヤモンドデバイス株式会社

    ダイヤモンド半導体技術の社会実装に向けた研究開発を一層加速させるとともに、2026年5月には福島工場が竣工し、本格稼働に向けた準備を進めています。現在は、試作・評価体制の充実を図りながら、ダイヤモンド半導体デバイスの実用化に向けた技術開発を推進しています。今後は、社会実証を通じて技術の信頼性・実用性を高め、次世代アナログ半導体をはじめとする幅広い分野への事業展開を進めることで、浜通り地域から世界に向けた先端技術の発信と、地域復興への貢献を目指してまいります。
    • #ダイヤモンド半導体
    • #北大発スタートアップ
    • #工場完成
福島ロボットテストフィールドを中核にロボット産業を集積

ロボット・ドローン分野

人口減少や高齢化等の課題先進地であるイノベ地域で、効率的な物流やインフラ点検、災害対応等を実現します。
  • 株式会社リビングロボット

    パートナーロボット1号機「あるくメカトロウィーゴ」は、全国100以上の教育機関に導入され、1000を超える体験プログラムを実施した実績を持ちます。
    同社はAIとの連携による音声対話や愛らしい動作を生かし、介護・医療現場やモデル住宅等で実証実験を進める見守りロボット「見守りウィーゴ」へと製品を展開。2023年には福島県南相馬市と連携協定を締結し、地域課題の解決と地元企業への連携支援に取り組んでいます。
    さらに2026年からは空き家改修モデルの開発を開始。リフォーム住宅でシニア層を見守るフィジカルAI搭載ロボット「メカトロメイトQ」の開発にも着手しており、ロボット技術を活用した社会課題解決を進めています。
    • #ロボットと暮らす
    • #パートナーロボット
    • #フィジカルAI
  • イームズロボティクス株式会社

    南相馬市を拠点に、型式認証機を含む国産ドローンの開発やソリューション提供に取り組んでいます。近年はレベル3.5およびレベル4飛行(有人地帯の目視外飛行)による物流の社会実装に向け注力しています。連携“絆”特区制度も活用しながら、南相馬市での面的飛行や夜間・1対多運航、南会津町での寒冷地配送など、福島県内各地で高度な実証を重ねてきました。
    現在は、自治体と連携し複数企業の物流を組み合わせる「コミュニティデポ」構想を推進しています。技術検証から脱却し、持続可能なビジネスモデルを確立させ、平常時の買い物支援と災害時の緊急輸送を両立する「フェーズフリー」な地域物流ネットワークを福島から全国へ展開してまいります。
    • #空から荷物を届ける
    • #国産産業用ドローン
    • #平常時も災害時も
  • 2025年5月に社名を「ハマ」に変更しました(旧社名:株式会社スペースエンターテインメントラボラトリー)。飛行艇型の無人航空機をはじめ、さまざまな無人機の開発・製造や、それらを活用したソリューションを提供しています。固定翼機の特性を生かした高い飛行効率に加え、フラッグシップ機「HAMADORI」は水面を滑走路として、外洋でも自動制御による離着水が可能です。音響センサーによる水中観測や水中機器との通信にも対応し、海洋調査や環境モニタリングなどへの活用が期待されています。
    近年は無人航空機の設計開発受託やセンシング事業も拡大しており、今後は無人機の量産化と社会実装を進め、新たな産業の創出を目指します。
    • #海を滑走路に
    • #飛行艇型無人航空機
    • #海洋調査
先端的な再生可能エネルギー・リサイクル技術の確立へ

エネルギー・環境・リサイクル分野

持続可能な社会の実現に向けて、世界的に関心が高い再生可能エネルギーを核とした産業の育成・集積を図っています。
  • 取材当時、研究段階だった植物由来セルロースの抽出技術は、社会実装のフェーズへと進みました。現在は精米時に大量に発生するもみ殻を原料に、プラスチックや紙の代替となる素材を開発・製造し、抽出後の残液を稲作資材として生かす循環型プロジェクト「こめぐり」を推進しています。南相馬市の拠点では原料調達から研究開発、製造、販売までを一貫して担い、東北各県でのサプライチェーン構築にも着手しました。福島で培った技術とネットワークを土台に、捨てられるはずの植物に経済的な価値を与え、地域とともに新たな産業を育ててまいります。
    • #もみ殻を新素材に
    • #植物由来セルロース
    • #こめぐり
  • 災害時には水洗トイレが止まります。この時多くのトイレ難民が発生してしまいます。私たちが平時に当たり前のように使っている水洗トイレは非常時には使えなくなります。このようなトイレの問題は解決策が求められているにもかかわらず、いまだ解決がされていません。この問題を解決するために株式会社e6sでは、固液分離・水再生・殺菌処理を連続して行いトイレ洗浄水を循環利用するシステムを開発し、インフラに依存しない持続可能な水洗トイレの実現を果たしました。現在、多くの実証実験を経験しながら既存トイレに後付けできる常設型・環境自立のオフグリッド型・トイレカーの3タイプの製品を販売しています。
    • #災害時でも使える水洗トイレ
    • #日本大学発ベンチャー
    • #トイレ洗浄水循環システム
ICTやロボット技術等を活用した農林水産業の再生

農林水産業分野

イノベ地域の基幹産業である農林水産業の再生に向け、ICTの活用や担い手不足への対応を推進しています。
  • 合同会社良品店

    (株)芳賀沼製作、(株)日進産業と連携し、国産木材と断熱セラミック塗料「GAINA」を組み合わせた「耐火木質パネル」の研究開発に取り組んでいます。弊社が開発する「タテログ」の普及に向けた耐火性能の課題を背景に、薪ストーブの煙突の断熱問題をきっかけとして共同研究につながりました。試験を重ね、木材の厚みや塗料の配合を工夫するとともに、実験炉を整備しました。
     令和8年度の福島県「地域復興実用化開発等促進事業費補助金」にて、(株)日進産業、藤寿産業(株)との共同研究が採択となり、新たな木質・木造製品の実用化・リリースを目指しています。
    • #タテログ構法
    • #耐火木質パネルの実用化
    • #福島の森林資源を未来へ
技術開発支援を通じ企業の販路を開拓

医療関連分野

高齢化や医療・介護人材の不足が深刻なイノベ地域において、世界トップレベルの医療関連産業の集積を促進します。
  • 株式会社Mecara

    取材当時から進めていた「未病×AI」事業は、Mecaraとしての再スタートを経て、医療現場やヘルスケア専門領域への導入を本格化させております。
    医療機関や整骨院等において、瞳孔解析による「感覚から数値に基づく客観的アプローチ」への変革を実現し、医療連携や患者様の満足度向上につながっています。
    田村市の「田村未来 Medical Promotion Center」では、地域住民や医療関係者を巻き込んだ実証活動を活発に展開中です。
    福島での手厚い連携を事業成長の大きな支えとし、今後も医療現場のニーズに応える革新的なソリューションを全国・世界へ届けてまいります。
    • #未病×AI
    • #瞳孔解析で心身の状態を可視化
    • #ヘルスケアの社会実装
  • WALK-MATE LAB株式会社

    全ての人がいつまでも健康に歩き続けられる社会を目指し、関連技術の開発・提供に取り組んでいます。歩行の状態を可視化・定量化可能な歩行分析システム「WM GAIT CHECKER Pro」は、医療機関や大学の研究機関などでご活用頂いています。現在、歩行計測から健康度リスク(転倒、筋力低下、腰痛、膝痛)を推定・スコア化し、スコアに応じて、AIが一人ひとりに適したエクササイズを動画付きで提案する「WM HEALTH CHECKER」の開発・事業化を進めています。このシステムにより、「歩き方の改善から始める健康づくり」に貢献していきます。今後、フィットネスジムや介護施設などへ展開を進めていきます。
    • #東工大発ベンチャー
    • #歩行分析システム
    • #歩き方の改善から始める健康づくり
航空宇宙、次世代航空モビリティ企業の集積・取引拡大を支援

航空宇宙分野

イノベ地域への航空宇宙関連産業の参入を支援し、高付加価値産業として地域の稼ぐ力を高めます。
  • テトラ・アビエーション株式会社

    私たちは現在、ビジネスだけでなく日常生活でも利用できる「空飛ぶクルマ」の開発に取り組んでいます。2021年に取材いただいた際のレクリエーション用途の機体から方向性を見直し、日本の気候や環境に適し、ビジネスにもプライベートにも使いやすい、軽バンのような日本ならではの機体を目指しています。2024年に発表した「Mk-7」はそのビジョンを実現する機体で、すでに飛行を開始しています。2025年の発売という目標は達成できませんでしたが、2028年の認証取得、2030年の実用化を目指し、今後も進捗状況を発信してまいります。
    • #空飛ぶクルマを日常へ
    • #teTra Mk-7
    • #2030年実用化へ
  • インターステラテクノロジズ株式会社

    当社は、観測ロケットMOMOで民間企業単独として国内初となる宇宙空間到達を達成した、日本の民間宇宙輸送のリーディング企業です。現在は小型人工衛星打上げロケットZEROを開発しています。
    2021年7月にはロケット会社として初めて福島県へ進出し、県内延べ約20社と部品製造で協業するなど、着実に開発を進めてきました。約4年の実績を経て、2025年12月に南相馬市内に工場機能を持つ東北支社を開設。同支社はZEROの製造体制強化を見据えた戦略的拠点で、電気・機構系部品の製造や試験機能の集約・強化を図るとともに、地元の雇用創出にも取り組んでいます。今後もロケットの高頻度な打上げと高度なモノづくりを通じ、福島県の宇宙産業振興および震災からの復興に貢献してまいります。
    • #小型人工衛星打上げロケット

Hama Tech Channelとは

「世界を変える、福島のチカラ」のもと、山積する社会課題に立ち向かい、
豊かな未来を切り拓くリーダーとテクノロジーにフォーカス。
「社会を良くする」力強い変革を応援する、福島発・未来共創型メディアです。

ここでは、東日本大震災と原子力災害からの復興を目指す国家プロジェクト
「福島イノベーション・コースト構想」の一環として、
地域の未来を切り拓く取り組みを発信しています。