東日本大震災から13年

2011(平成23)年3月11日に発生した東日本大震災から丸13年となりました。
東日本大震災・原子力災害伝承館は犠牲となった方々の御霊に、深い哀悼の意を表しますとともに、今もふるさとを離れて避難生活を強いられている皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

2011年3月11日に何があったのか。覚えていない世代や、生まれていない子どもたちも増えてきました。この日、午後2時46分に三陸沖を震源としてマグニチュード9.0、最大震度7(福島県内は震度6強)という日本観測史上最大規模の地震が発生。大津波が東日本の沿岸部を襲い、東京電力福島第一原子力発電所事故が起きました。

東北を中心に北海道から関東地方にかけた広域かつ甚大な災害となり、死者は19,775人、行方不明者は2,550人に上ります。
福島県では4,174人がお亡くなりになり、このうちの2,343人が避難生活での体調悪化や過労など間接的な原因で亡くなる「震災関連死」で命を落としました。震災と原発事故から14年目を迎える今も7市町村に帰還困難区域が設定され、2万6千人を超える方々が避難生活を余儀なくされています。
昨年から帰還困難区域内に特定帰還居住区域が認定されるなど、復興に向けて一歩ずつ前進はしていますが、原子力災害は現在進行形です。
福島第一原発で発生し続ける処理水や廃炉、放射性物質を取り除く除染で出た土壌の県外最終処分のゆくえ、風評被害への対応など、多くの課題が山積しています。

今年1月1日には最大震度7の能登半島沖地震が発生し、死者241人、避難者は今も1万人を超える大きな被害を受けています。自然災害はいつ、どこで起きてもおかしくないのだと改めて意識するとともに、災害を過去のものとせず、未来へ向けて教訓を伝え続けることが重要だと再認識しました。

伝承館はこれからも、福島で起きた未曽有の複合災害と、復興に向かう姿を伝え、教訓を未来へつないでまいります。