メモリアルイベントの模様を紹介します。

2024年3月11日に当館で開かれたメモリアルイベントの模様を紹介します。

【福島県川内村出身、俳優 横田龍儀 さんトークセッション】
2011年3月11日に何が起きたか、東京電力福島第一原発事故の後、どう避難したかを高村館長と振り返りました。震災を機に強まった家族との絆を語る横田さんの目は、優しさに満ちていました。
横田さんの古里で高村館長が長年、復興支援を続ける川内村への愛を語る場面では、笑顔が輝いていました。

横田龍儀さん見学
常設展と企画展を見学していただきました。東京電力福島第一原発事故の経緯や除染、中間貯蔵施設などについて、職員に詳細を尋ねていました。 インタビューに協力していただいた企画展「人が語る原子力災害」の会場では、高校時代に実際に使っていたボクシンググローブと再会を果たし、笑顔を見せていました。

【福島県いわき市出身、俳優 富田望生さんトークセッション】
「頑張る姿で伝えられること」と題して小野寺アナウンサーと13年を振り返りました。「この震災と、これから起きる災害と向き合い続ける」と話しました。 トーク後の取材で、ファンに「あの子は『福島の誇りだ』と言ってもらえるよう頑張ります」と誓っています。

富田望生さん見学】
ご本人が登場する企画展「人が語る原子力災害」を見ていただきました。 思い出の裁縫道具や、現在も連絡を取り合う小学生時代の恩師について話していただきました。富田さんのふるさと・いわき市の飲食店について職員と談笑する場面もあり、地元愛が伝わりました。

【黙とう】
東日本大震災から丸13年。地震発生時刻の午後2時46分に合わせ、伝承館屋上から横田龍儀さん、富田望生さん、高村昇館長が来館者の皆さんとともに黙とういたしました。 心よりご冥福をお祈りいたします。

【追悼コンサート】
神戸を中心に活動している「チェルレウム・マーレ」の声楽アンサンブルコンサートと、台北フィルハーモニー管弦楽団の弦楽四重奏コンサートが開かれました。 慰霊や追悼の想いが込められた歌声や音色に、訪れた多くの方が聴き入っていました。

【請戸小学校物語】
津波で甚大な被害を受けながら、児童と教員が無事避難した浪江町立請戸小学校。当時小学6年の当館職員が物語を朗読し、震災前の請戸地区の様子や「災害が起きたら安全な場所に避難する」という教訓を伝えました。ふたば未来学園高生、福島県出身の和楽器奏者3名と共演しました。

【福島県出身の和楽器奏者によるコンサート】
請戸小学校物語に出演した、双葉町出身の大川義秋さん(箏)、相馬市出身の中島麗さん(尺八)、川俣町山木屋出身の遠藤元気さん(和太鼓)がコンサートを開催。大川さんの自作曲や「花は咲く」などを披露しました。 優雅で繊細な音色、体が震えるような迫力の音。三者三様の個性で聴衆を魅了していました。

【追悼花火、キャンドルナイト】
「3.11」をかたどったキャンドルカップには「大切なふるさとでの当たり前の日常が早く戻りますように」や「震災を知る 震災を忘れない」など、それぞれの想いや願いが書かれていました。 屋上にも大勢の来館者がおり、肩を寄せて夜空を見上げていました。

【未来への手紙2023】
福島県は東日本大震災・原子力災害の記憶や教訓を次世代へ伝承するため、震災を学んだ中学生から素直な思いを「未来への手紙」として募りました。計729通のうち、当館1 階エントランスで15作品を展示。3作品は3月11日に出された福島県知事メッセージに引用されています。