東日本大震災発災から15年

東日本大震災の発災から3月11日で15年となりました。東日本大震災・原子力災害伝承館は犠牲となった方々に深い哀悼の意を表しますとともに、現在も東京電力福島第一原子力発電所事故により避難生活を強いられている皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

発災から15年。当時はまだ生まれていなかった子や震災の記憶がない人もいれば、あの日の苦しみが今も続いている人もいます。記憶の風化は進む一方で、原発事故による風評は残り、福島の現状を伝え続けることの重要性を痛感しています。

1995年1月17日の阪神・淡路大震災が起きてから東日本大震災の発災まで、16年余りが過ぎていました。歴史上、命やふるさとを失うような自然災害は繰り返し起きています。過去に起きた災害を知り、自分事として考えることが、将来起こりうる巨大地震など災害への備えとなり、自分や家族の命を守ることにつながります。

伝承館が開館した2020年9月20日、周辺にはまだ、当館とわずかな建物があるだけでした。海沿いに広がる福島県復興祈念公園は4月25日に開園、目の前に建設中のホテルは6月1日にオープンする予定です。これまで以上に、この場所に多くの方に足を運んでいただけることと思います。
 東日本大震災・原子力災害伝承館はこれからも、震災の地震と津波、原発事故という、未曽有の複合災害と復興に向けた歩みを国内外に伝え、防災・減災の教訓として発信し続けてまいります。

【東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故について】
 2011(平成23)年3月11日午後2時46分、三陸沖を震源として「東北地方太平洋沖地震」が発生しました。マグニチュード9.0、最大震度7(福島県内は最大震度6強)という日本観測史上最大規模となりました。

大津波が東日本の沿岸部を襲い、東北を中心に北海道から関東地方にかけての広域かつ甚大な被害をもたらしました。東京電力福島第一原子力発電所(福島県大熊町・双葉町)で事故が起き、国の避難指示で一時最大16万人以上、現在も2万人を超える県民が県内外に避難を強いられています。総務省消防庁によると、全国の死者は19,787人、行方不明者は2,549人に上り、福島県の死者・行方不明者は4,174人となっています。このうち、復興庁によると、震災・原発事故の避難で体調が悪化し、疾病など間接的な原因による「震災関連死」の死者は10都県で3,810人にのぼり、県内では2,350人と犠牲者が突出して多くなっています。

県内には今も7市町村に帰還困難区域が設定され、原発の廃炉や「中間貯蔵施設」に保管している放射性物質の除染で出た土壌の県外最終処分など、終わりの見えない課題が山積しています。
 一方で、福島県によると、かつて県の面積(約13,784平方km)の約12%(約1,600平方km)を占めた避難指示区域は、除染による線量の低減を含む環境整備により、2025年12月現在で約2.2%に減少(約309平方km)。帰還困難区域内では2023年11月までに一部地域で再び居住できるようにする「特定復興再生拠点区域」の避難指示が解除され、新たに帰還意向を踏まえた「特定帰還居住区域」が認定されるなど、避難指示解除に向けて一歩ずつ前進しています。