長崎市の田上市長が視察されました

長崎県長崎市の田上富久市長が10月30日、東日本大震災・原子力災害伝承館を視察されました。

高村昇館長の案内で見学されました。地震、津波、東京電力福島第一原発事故に伴う原子力災害の影響や、
福島県民が現在まで甚大な複合災害とどのように向き合ってきたか伝える資料を熱心に見ておられました。

田上市長は視察後、報道陣の取材に応じました。
見学した感想を問われ、
「改めて地震、津波、原発事故という複合災害の怖さを強く感じました。(体験したことの恐ろしさや悲惨さを)伝える大切さは長崎と広島も共有しています。私たちが取り組んできた実績はありますが、反省点や『もっとこういうことができたら』という点もあります。伝承館や福島と連携しながら、未来に伝えていく力を養っていきます」と答えられました。

田上市長は毎年8月9日の長崎平和宣言で福島等との連帯のメッセージを世界に発信しています。
取材ではその意義を問われ、「放射線、放射能の怖さを一番知っているのは長崎と広島です。放射線の不安や苦しさ、つらさは外部には伝えるのが難しいんです。長崎はそれを共有しています。『福島は一人じゃないんだよ』という、福島に寄り添うとのメッセージを込めています」と話されました。改めて福島に対する温かな想いを感じました。

伝承館は昨年12月に長崎市で「長崎特別展」を開催し、田上市長が開会式であいさつされ、特別展をご覧になりました。今年3月には館内で「長崎原爆・平和展」を開くなど交流を続けてきました。
田上市長の視察を契機に、原爆被害と原子力災害を伝えている両者が今後も連携を深めてまいります。